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今の時代のクオリティとは?

  • 執筆者の写真: Design/M
    Design/M
  • 7月2日
  • 読了時間: 2分

弊社が創業した当時は、「クオリティ」という言葉が指すものは明確でした。「画質が良く、美しいもの」「表現として洗練され、印象的なもの」、そして「お客さまのニーズに応えているもの」。それらがいわば、クリエイティブにおけるお決まりの正解だったように思います。





現在、弊社&制作とディレクションを担当させていただいている工務店(ハウスメーカー)様のSNS動画広告において、これまでは一貫して「美しい映像」であること、そして「そこに住んだときの期待感が膨らむような、ブランドを意識した世界観」を何よりも大切にしてきました。もちろん、そうした企業の品質を高めるためのブランディング映像が、今でも重要な役割を持っていることに変わりはありません。


しかし、今進行中のSNS広告で私たちは、あえて異なるアプローチを試みました。機材はすべて、普段誰もが使っているスマートフォン。プロユースの機材によるライティングや手ブレの補正はあえて行わず、画面の明るさもほとんど調整していません。さらに、出演していただいたのは役者さんではなく、ハウスメーカーのスタッフの皆さまです。

 

今の時代、SNSのタイムラインに流れてくる広告において、作り込まれた美しい映像は、時に「企業側の都合の良い見せ方」として、ユーザーに心理的な距離感を与えてしまうことがあります。だからこそ、今回はあえてスマホ撮影ならではの「生の空気感」をそのまま残しました。それが結果として、画面の向こう側にいるユーザーに「ここなら信頼できる」という、リアルな安心感をもたらすトリガーになるのです。

 

「美しいクリエイティブ」や「誰も見たことのない尖ったデザイン」を追求することは、私たちの原点であり、これからも大切にすべき要素です。しかし今の時代においては、生活の地続きにある、見慣れた「安心感や親近感」を正しくディレクションしデザインすることもまた、クリエイティブにおける極めて重要な要素になったのだと感じています。

何が正しくて、何が間違っているかという二元論ではありません。その時々、そのターゲットにおいて、数ある選択肢の中から「今、本当に必要な見せ方」を冷静に選び取ること。それこそが、現代の制作会社やディレクターに求められている、最も大切な意識なのではないかと思います。

 

 
 
 

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